街のにおい

今日は昨日までとは違い、まだ少しは春らしい気候だった。
この場所に越してきた時、近くの公園の木によじ登りこれから始まるであろう生活を考えながらわくわくしていた。
その時感じていた街のにおいがふとして、また始まったことを気付かされた。
街にはそれぞれその土地特有のにおいがある。
地形や気候、隣接する建物が関係しているのだろう。
こっちに来て今年で9年目に突入だ。
そのうち、人生の大半をこっちで過ごしていることになり、地元での時間よりも多くなるだろう。
まあ、そんな先のことは分からないか。
こっちで4つの目の街に住んでいるが、前住んでいた街に戻ると鼻が懐かしさを感じさせる。
何年かしたらここも過去になっているが、そこで何をにおうのかはまだわからない。